内容紹介
(この写真は羅生門ではありませんので・・・。)
昨日に引き続き、芥川龍之介です。
今日は、あなたに考えてもらいたいことがあります。
さっそく「羅生門」の内容をカンタンにお伝えしますね。
平安時代、飢饉(ききん)や天変地異が続き、都(京都)は衰退していました。
その京都の荒廃した羅生門の下で、若い下人が途方にくれていました。
数日前に仕えていた主人に解雇されたからでした。
生活の糧がないので盗賊でもなろうかと考えていたがどうしても勇気がでない。
この頃の羅生門は死体が何体も捨てられて、誰も近寄らない所でした。
そんなとき、門の2階から音がしてきたので、下人は恐る恐る2階に上がっていくと、そこには遺体が何体も転がっていました。
暗闇のなか、白髪頭の老婆が松明(たいまつ)を持ちながら、若い女性の遺体から髪の毛を1本1本抜いている姿を若い下人は見ました。
その姿を見て下人は、あらゆる悪に対する反感が湧き上がってきました。
老婆の行為に腹が立った下人は刀を抜き、老婆によりかかる。
下人にとって、死人の髪の毛を抜くのは許せない悪だったようです。
老婆はすくみあがりながら「私は抜いた髪の毛でカツラを作って売ろうとしていた。」「しかし、それは自分が生きるために仕方がない行いだ。」と言いました。
老婆は続けて言いました
「この死体の女は、生前にヘビの干物を干し魚だと言って売り歩いていた。それは生きるために仕方がなく行った悪だ。だから自分が髪を抜いたとてこの女は許すだろう。」
正義の心から怒りを燃やしていた下人でしたが、この老婆の言葉を聞いて勇気が生まれました。
下人は老婆の着物を奪い、「おのれもこうしなければ餓死する身なのだ」と言い、足にしがみつく老婆を蹴り倒して、夜の闇に消えていった。
あなたはどう考えますか?
今日の記事の目的は、あなたにこのことについて考えてもらうことです。
ここで一緒に考えてもらいたいポイントをあげますね。
そのポイントとは
「悪いことをした人に、悪いことをしても許されるのか?」
ということです。
深い考察になるかもしれません。
みなさんそれぞれに考え方があるので、面白そうです。
身近な出来事を例にすると具体的で考えやすくなりますね。
何か気づかれたり、考えが深まることがありますように。
「悪いことをした人に、悪いことをしても許されるのか?」