原因論と目的論
今日は原因論と目的論のお話をします。
たとえば、教師に怒られたことで家に引きこもっている学生がいるとします。
原因論の立場から見たら、「教師に怒られたから、家に引きこもっている」と考えます。
教師に怒られた原因がそこにあるから、今の状態や行動を引き起こしているという考え方です。
一方、目的論の立場から見たら、たとえば「ひきこもっていると、親に優しくされるから、親の愛情を受けることができるから」と考えます。
原因論の「原因やトラウマがあるから、〜できない、〜になっている」という考え方はとても論理的なんです。
論理的なので、いかにもそのとおりに聞こえやすいのです。
しかし、原因論の考え方だと、いつまでたっても課題を解決することはできません。
そこには隠れた目的があるからです。
本当は他に隠れた目的があるのに、原因にフォーカスしてしまうと、フォーカスする場所の間違いになります。
原因は後からいくらでも作り上げられてしまいます。
怒った教師にだけ問題があると考えていると、何の解決もしません。
課題は解決されなければ、どうなるのか?
必ず、また同じ課題が突きつけられます。
何度も同じことで悩んでしまう人は、その典型かもしれません。
では、ここらへんで目的論の話をしますね。
目的論で重要なポイントは
人の言動には、必ずなにかしらの目的がある。
誰にでも目的があるのです。
そして多くの場合、無意識下に目的があります。
だから、自分でも目的を知らない場合が多いのです。
この目的を知ることが出来たなら、人は自身の課題を解決できる糸口を見つけられたも同然になります。
つまり、目的を知ることが出来れば、変わりやすくなるということです。
感情的に怒鳴る人がいます。
そんな人にも目的があります。
怒鳴ることで、
- 優位な立場に立ちたい
- 相手を脅して自分の主張を突き通す
- 自分の価値観と違うから受け入れられない
- 周りの人たちに自分の力強さを見せしめる
など 、これらの目的を達成させるために「怒鳴る」という手段を選んで使っているのです。
腹を立て、声を荒げ、目が血走ることも意識的でやっている人もいれば、ほとんど無意識でやっている人もいます。
目的は人を支配するのです。
不安そうにふるまう。
不安は、他の人を従わせる武器になることを知っているからである。
アルフレッド・アドラー
ここから話は実践的に広がり始めます。
この「目的へのアプローチ」は人が変わるのに強力なアプローチだと思います。
後日、お伝えする「ビリーフチェンジ」もこの目的が応用されれば、効果的なビリーフチェンジになります。
「目的を知る」というブログカテゴリーに入れておきますね。
「その言葉や行動の目的となっているものは何だろう?」
あなたの目的を探ってみてください。
他人の目的を考えてみてください。
目的の「正解」を探すというよりも、あくまで「仮説」を考えるという姿勢の方が良いです。
「決めつける」というよりも、「ひょっとして、これが目的かもしれない」という姿勢です。
この「目的へのアプローチ」を知ることで、今まで原因ばかりにアプローチしていた人たちが、目的を意識し、課題解決へとアプローチを切り替えたりします。
とても良い変化です。
「目的を知る」というカテゴリーで今後も「目的へのアプローチ」を発信してまいります。
さて、100日連続ブログ投稿まであと6記事になりました。
早いです。
あっという間です。
みなさん、いつも読んでいただき、ありがとうございます
ではまた明日
人の言動には必ず、何かしらの目的があることを知る。