新しい時代
今日は、モチベーション(動機づけ)について考えてみましょう。
ブログのカテゴリーは「固定観念から脱出する」です。
もうすぐ時代は「平成」が終わり「令和」になります。
「昭和」「平成」の時代 、「しなくてはいけない」というモチベーションで仕事をされている人は多くいました。
ひょっとすると新しい時代には、AI(人工知能)やロボットが普及・浸透して、多くの人の仕事はロボットがすることになるかもしれません。
そうなると「働く」という考え方自体が大きく変わるでしょう。
仕事は「しなくてはいけない」ことではなく、「やりたいことをする」というモチベーションに変わる時代がくるかもしれません。
あくまでこれは空想の話です。どんな時代になるかというより、人のモチベーションに観点をおいていただけたら嬉しいです。
アメとムチ
モチベーションの話になると、よくアメとムチが出てきます。
アメとムチ、あなたはどう思われますか?
実は、アメとムチには弊害が多くあります。
- 成果を出すことへの必死さが視野を狭くし、創造性が失われる。
- ごまかしや近道を助長する。
- 倫理に反する行為を助長する。
- 短絡的に考えてしまう。
- 成果を追い求めるあまり、仲間と協力しなくなる。
- 成果が出ないと罰せられてしまうので、自信や自己肯定感を低くしてしまう。
インセンティブが思考を混乱させ、創造性を失わせる
ダニエル・ピンク
モチベーションを考える
昔、ヨーロッパである大金持ちが馬車に乗りたい人に無料で乗せてあげていました。
大金持ちが馬を動かし、乗りたい市民に喜んでもらっていました。
あるとき、馬車に乗せてもらっている人がお金持ちにお金を渡したのです。
お金を受け取った大金持ちは喜んだでしょうか?
結果、お金持ちはとても嫌な気持ちになったのです。
彼はお金を受け取ったことで、道楽でやっていることが仕事になってしまったのです。
無料でやって喜んでもらうことに彼のモチベーションがありました。
彼のモチベーションは、「楽しむこと」から「仕事」へと変わってしまいました。
もう1つ例をだしますね。
昔、アメリカで献血量を増やすのに、実際になされたことがあります。
それは「血液を売ること」、献血(この場合、表現は変わるかもしれませんが)してくれた人に、お金を渡すようにしたのです。
献血してくれた人にお金というインセンティブを与えたのです。
その結果、どうなったと思いますか?
献血量はどれくらい増えたと思いますか?
実は、献血量は以前より減ってしまったのです。
なぜか?
お金と血液を交換することで、従来のボランティアや寄付する気持ちがある人たちが離れていったのです。
彼ら、彼女らのモチベーションは「お金」よりも「奉仕」の方が高かったのです。
最後の例です。
イスラエルの保育園では、夕方の子供のお迎えの時間になっても時間どおりに迎えにこない親が何人かいたそうです。
ここでは、その時間を18時とします。
18時までにお迎えに来ないと、職員たちがなかなか帰ることができないのです。
そこで保育園はどうしたのか?
18時を過ぎて迎えにきた人たちに罰金をとることにしました。
結果、どうなったと思いますか?
改善されたと思いますか?
結果は、18時を過ぎて迎えに来ない親が増えたのです。
改善されるどころか、ますます悪くなってしまいました。
なぜでしょうか?
保育園側が18時までに迎えに来ない人たちに「罰金」を課した結果、お金を払ってしまったらいいのだと思う人が増えたのです。
彼ら、彼女らのモチベーションは「協力」から「サービス」に変わってしまったのです。
自分の内側から湧き出るようなモチベーション
自分の内側から湧き出るようなモチベーションというものがあります。
- 実力をつけたいから頑張る
- 楽しいから頑張る
- 世界をもっと良くしたいから頑張る
- 人に喜んでもらいたいから頑張る
- 人を救いたいから頑張る
これからの時代は、自分の内側から湧き出るようなモチベーションが重要になってくると思います。
自分の内側から湧き出るようなモチベーションを持てば、自己肯定感は高まり続けます。
「この仕事は安定しているから頑張ろう。」
「社長に命令されたから頑張ろう。」
こられは、自分の内側から湧き出るようなモチベーションではありません。
人間には自分の能力を伸ばしたいという欲求や、世界に貢献したい、歴史に足跡を刻みたいなど、高邁(こうまい)な目的があると、俄然やる気が高まるという性質があります。
ダニエル・ピンク
いかがでしたか?
単語数が3,000を越えるブログ記事になりました。
あなたがモチベーションについて考えてもらう良い機会になれば嬉しいです。
深い満足感を得られ、やりがいがあるからという理由で、その活動をしたいという欲求は、アートであれ、科学であれ、ビジネスであれ、創造性を最大限に呼びおこす。
テレサ・アマビール(ハーバード大学教授)
モチベーションは変えることができます。
あなたが気に入ったモチベーションを見つけてください。
モチベーションについて考える。
自分の現在のモチベーションを知る。
あなたが気に入ったモチベーションを見つける。